常滑やきもの散歩道

愛知県常滑市といえば、焼き物の町として有名です。昭和初期頃に最も栄えていた窯業集落の一帯は今もなお当時の風情を随所に残しており、「常滑やきもの散歩道」として広く親しまれています。時代とともに使われなくなった煙突や窯、工場など歴史的産業遺産が点在する観光エリアです。窯元直売のお店や常滑焼の専門店、こだわりの雑貨を取り扱うお店、陶芸・絵付け体験ができる工房、古い窯元や工場を改修したギャラリー＆カフェなどあり、老若男女を問わず多くの観光客でにぎわいます。

細い路地が入り組んだやきもの散歩道には、2種類の代表的なコース（A・Bコース）があります。Aコースは、レンガ造りの煙突や窯、黒壁の工場など、独特の町並みを歩くコース。左右の壁が明治期の土管と昭和初期の焼酎瓶でびっしりと覆われた「土管坂」は、やきもの散歩道を代表する風景の一つです。Bコースは常滑焼の歴史や魅力を紹介する観光施設を巡るコース。国指定重要有形民俗文化財の展示とともに常滑焼の歴史を学ぶ資料館と、平安時代末期から現代までの常滑焼の名品を展示する陶芸研究所などからなる「とこなめ陶の森」や、ものづくりを見て、学んで、体験できる参加型施設「INAXライブミュージアム」があり、見どころも豊富です。また、やきもの散歩道からさらに海沿いに位置する埋立地「りんくう」には、新しい大型商業施設も増えつつあります。新しさと懐かしさが融合した、魅力ある観光エリアにぜひ足を運んでみてください。