那珂川町の自然景観に溶けこむ、広重芸術と伝統
江戸時代の浮世絵師・歌川広重作品をはじめ、多くの美術品を展示する文化施設
那珂川町馬頭広重美術館は、1870年に栃木県塩谷郡熟田村狭間田(現さくら市)に生まれた実業家・青木藤作氏が大正から昭和にかけて収集した約4,200点のコレクション寄贈を受け、2000年に開館。江戸時代を代表する浮世絵師・歌川広重の作品をはじめとして、さまざまな作家の版画や浮世絵、工芸品などを展示しています。建物は世界的に有名な建築家・隈研吾氏による設計。自然豊かな那珂川町の景観に溶け込むよう、平屋建てに切妻の大屋根が採用されています。建材には地元産の八溝杉が使用されるなど、広重芸術と伝統が調和した落ち着きのある外観が特徴です。
歌川広重といえば、日本の四季折々の風景を描き続けた風景画の名手で、代表作として「東海道五拾三次」が有名です。美術館に展示されている広重作品は、肉筆画に「江都八景 品川秋月」「富士十二景 両国橋下」、版画に「東海道五拾三次之内 三島 朝霧」「東海道五拾三次之内 原 朝之富士」などがあります。ほかにも、さまざまな企画展を随時開催。広重の晩年期に描かれた三枚続の傑作「雪月花」と同じ名前がついたギャラリー&カフェも併設されています。鑑賞の合間の休憩や、ゆっくりと季節のメニューを楽しむのもおすすめです。
- 〒324-0613 栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
-
ウェブサイト
- ・JR氏家駅から東野交通バス馬頭行きで50分、バス停:室町下車、徒歩3分
・東北道宇都宮ICから国道293号経由46km1時間