北原白秋が生まれ育ち、最も愛した美しい町・柳川
白秋を偲ぶ多くの品々、こよなく愛した柳川の歴史に触れる文化施設
近代文学の代表的な詩人である北原白秋は、美しい水郷の風景が広がる柳川に生まれ育ち、豊かな感性を育みました。1885年柳川藩御用達の海産物問屋を営む旧家に生まれ、1904年には早稲田大学入学のため上京。学業の傍ら詩作に励み、1909年に処女詩集「邪宗門」を発表しました。1911年、故郷・柳川の思い出を描いた抒情小曲集「思ひ出」を発表すると、雑誌「文章世界」の読者人気アンケートで詩人部門の1位に輝き、名実ともに詩壇の第一人者に。その後、詩歌だけでなく童謡にも活躍の幅を広げ、「雨ふり」「待ちぼうけ」「この道」など、今も語り継がれる数々の作品を残しています。白秋の故郷への想いは強く、没後の1943年に刊行された柳川の風景と白秋の詩情を合わせた写真集の中で、「水郷柳河こそは、我が詩歌の母体である」という遺稿を残しています。
北原白秋の生家は1969年に復元され、現在は著書や白秋を偲ぶ多くの品々、さらには柳川にゆかりの深い資料を数多く展示する施設として一般公開されています。また、北原家の広大な旧跡地の一隅には、1985年に白秋生誕100年を記念して建てられた「白秋記念館」がオープン。柳川の風情ある町並みに溶けこむ「なまこ壁」の土蔵づくりで、館内では水郷柳川の民俗資料や白秋の詩業を紹介しています。
- 〒832-0065 福岡県柳川市沖端町55-1
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ウェブサイト
- ・西鉄西鉄柳川駅から西鉄バス沖端方面行きで12分、バス停:御花前、またはバス停:水天宮入口下車、徒歩5分
・九州道みやま柳川ICから国道443号経由で約30分