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未盗掘の状態で発掘された、日本を代表する大型円墳

豪華な副葬品とともに葬られた石棺と、技巧と装飾を凝らした金銅製の馬具などが出土

藤ノ木古墳は法隆寺の西方約350mに位置する、直径50m以上、高さ約9mの大型円墳です。1985年よりおこなわれた発掘調査によると、6世紀後半の築造と推定されています。横穴式石室内は未盗掘の状態で、安置されていた朱塗りの家形石棺の中には、二体の被葬者が確認されました。候補として崇峻天皇、穴穂部皇子・宅部皇子、紀氏、平群氏、膳氏などが挙げられていますが、諸説あり未だに定かではありません。石棺内から金銅製の冠や履などの豪華な副葬品が埋葬当時の状態で見つかっていることから、斑鳩地方に勢力を持った有力者であることは間違いないと見られています。

石棺と奥壁との間からは、土器類、精巧で華麗な装飾を施した金銅製の馬具などが出土し、大きな注目を集めました。これらの調査成果により、地域にとって大切な歴史文化資源であるとして古墳は国の史跡に、出土品は国宝や国の重要文化財に指定されています。現在、出土遺物の一部は県立橿原考古学研究所附属博物館で見ることが可能です。現在、藤ノ木古墳の石室内に入ることはできませんが、石室入口に設置された鉄扉のガラス窓越しに、石室内の様子や玄室の石棺(実物)を見ることができます。
  • 〒636-0114 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西2-1
  • ウェブサイト
  • ・JR法隆寺駅からNCバスで8分、バス停:法隆寺参道下車、徒歩10分
    ・西名阪道法隆寺ICから県道5号経由3km10分

周辺紹介 | 藤ノ木古墳

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