えびの高原

日本で最初の国立公園に指定された霧島錦江湾国立公園の北部に位置する、えびの高原。霧島山の標高1200mに広がる自然豊かな美しい高原で、霧島連山の登山口としても利用される観光エリアです。えびの高原の東南にそびえる「韓国岳（からくにだけ）」は標高1700mを誇る霧島連山の最高峰。晴れた日には山頂から韓国まで見渡せることから、この名前がついたと言われています。ほかにも、標高1301mの「甑岳（こしきだけ）」もトレッキングに人気です。山頂には火山湖や湿原があり、モウセンゴケなどの湿地植物が自生。裾野に広がっている針葉樹林は国の天然記念物に指定されています。

えびの高原は、豊かな自然の宝庫です。火山活動の活発な地域ならではの火山湖が至る所に点在しています。なかでも、六観音御池や不動池は火山の影響で強い酸性湖となっており、光の乱反射によって湖面がコバルトブルーに見えることも特徴です。春から初夏にかけては世界中でここだけに自生する天然記念物のノカイドウや霧島を代表するミヤマキリシマ、秋には鮮やかな紅葉や一面のススキ、冬は雪化粧した雄大な山々など、四季折々の絶景を楽しむことができます。ほかにも、えびの高原を楽しむための自然や見どころを紹介する博物館「えびのエコミュージアムセンター」や、夏の避暑地としても人気の「えびの高原キャンプ村」などの施設もあり、美しい自然を求めて1年中多くの観光客が訪れています。